「旅行へ行く」というのは英語で何というでしょうか?
様々な言い方がありますが、そのうちの一つとして「trip」を使った表現があります。
この記事では英語が少し難しいと思っている学生さんや英語初心者の方に向けて、
「日本語と英語」の違いについてのお話をさせていただきます。
旅行へ行くは英語で何という?
「旅行へ行く」という日本語を英語にしようとするとき、「~へ行く」だから「go to」が頭の中に思い浮かぶと思います。
そこで、Aくんは思いました。
👦Aくん<「旅行へ行く」は 「旅行」「~へ行く」だから「go to a trip」だよね。
しかし、正しくは「go on a trip」になります。
このAくんの間違いは日本語をそのまま英語に当てはめてしまっているよくある例です。
私たちは腐っても日本人です。日本語ペラペラです。
なので、日本語という呪縛からは逃れられないのが現実です。
どういうことかというと、私たちは「日本語で思考している」ということです。
「日本語で思考している」とはどういうことか。
それはズバリ簡単にいえば「apple」=「りんご」だと思っていることです。
😕Bくん<いやいや、どういうこと?アップルはりんごなんですけど・・・
と思うBくんがいます。
はい、たしかにappleはりんごを表します。
ただし、これは、
appleという言葉のイメージがりんごという言葉のイメージと同じだからです。
それを図にするとこうなります。
言いたいことがまだ分からないと思いますので、
違う英単語の例えを見てみましょう。
例えば、「run」という単語があります。
教科書では「走る」という日本語訳を初めに習うと思います。
しかし、英語をずっと勉強してくると、runには様々な意味があることが分かってきます。
以下はChatGPTさんに答えてもらった例です。
「run」には「走る」以外にも多くの意味があります。以下に代表的な意味と例文を紹介します。
1. 経営する、運営する
- 意味: ビジネスや組織を管理すること。
- 例文: She runs a successful bakery.(彼女は成功しているパン屋を経営しています。)
2. 動作する、機能する
- 意味: 機械やプログラムが動作すること。
- 例文: The engine is running smoothly.(エンジンは順調に動作しています。)
3. 開催する、実行する
- 意味: イベントやプログラムを実施すること。
- 例文: They are running a training session next week.(彼らは来週トレーニングセッションを開催します。)
4. 続く、継続する
- 意味: ある期間にわたって続くこと。
- 例文: The play will run for three weeks.(その劇は3週間続きます。)
5. 立候補する
- 意味: 公職に立候補すること。
- 例文: He is running for mayor.(彼は市長に立候補しています。)
6. (液体が)流れる
- 意味: 液体が流れること。
- 例文: Water was running down the walls.(水が壁を流れ落ちていました。)
7. 印刷する
- 意味: 印刷物を出力すること。
- 例文: The newspaper ran the story on the front page.(新聞はその記事を一面に掲載しました。)
8. 費用がかかる
- 意味: 費用や値段がかかること。
- 例文: The total cost runs to $1,000.(合計費用は1000ドルに達します。)
9. 操作する、管理する
- 意味: 機械やシステムを操作すること。
- 例文: He knows how to run the new software.(彼は新しいソフトウェアの操作方法を知っています。)
10. 運行する、運ぶ
- 意味: 交通機関が運行すること、または物を運ぶこと。
- 例文: The bus runs every 30 minutes.(バスは30分ごとに運行しています。)
少しいいたいことが分かってきたはずです。
ここではじめの「旅行へ行く」の話にもどります。
さきほどの話から考えると、「~へ行く」の日本人の頭の中にあるイメージと「go to」の英語圏の人の頭の中のイメージとではこれまた違うということになります。
日本語で「買う」という言葉があります。英語でお店で物を買うとき「have」「get」「take」など「buy(日本語訳では買うと訳される)」以外のいろいろな単語が使えます。
haveやgetも学校では「買う」という日本語訳では初めは習わないでしょう。
ここで、このhaveやgetが「買う」という意味で使えるのはhaveのイメージ、getのイメージなどが「買う」という日本語のイメージ(商品を手に持つ、手に入れる、手に取る)と被っているからこれらの単語も英語では「買う」という意味で使用できます。
それでは「go to a trip」ではなく、「go on a trip」となぜ言うのかについて理解していきましょう。
まず、「on a trip」 という言葉に注目してみます。
「on a trip」という単語のセットで、「tripという活動の舞台の上」という意味が出てきます。
onは舞台の上という意味で使われます。
それでは、「舞台の上」とはどういうことかということかをお話します。
Onの舞台の上のイメージ
あなたがもし旅行に行く場合、今ある舞台から全く違う別の舞台に行くことになるでしょう。そこでは今までの街並み、景色が違います。
「デートに行く」「ピクニックに行く」「休暇を取ってどこかへ行く」
「go on a date」「go on a picnic」「go on a vacation」
これらは全てdateという活動の舞台の上、picnicという活動の舞台の上、vacationという活動の舞台の上に行くということです。
それらは今までの日常の舞台とは違う舞台のはずです。
曜日にon Monday のようにonが着くのはなぜでしょうか?
これもまた月曜日という舞台の上をイメージしているからです。
一日一日が活動の舞台としてイメージをされているということです。
また、このようにイメージもできます。
月曜日も火曜日もあなたは月や火星などの星の上にいます。
毎日違う星に移ってその上で活動して生活しているのです。
結論
そこで結論ですが、「go to a trip」というのがなぜ間違いなのかというと、
旅行というのは、いつもとは違う「活動」のことを言っているのであり、
「旅行という活動」に「to」する(向かう)ことはできないからです。
これをイメージに表すとこんな感じになるでしょう。
このように「旅行」に「go to」はできません。
ちなみに「買い物に行く」を「go to shopping 」としてしまう例があります。
"shopping"というのは買い物という活動なのでこれまた「to」できません。
正しくは「go shopping」です。
ちなみに「go 動詞ing」の表現はもともと昔は「go on 動詞ing」 だったそうです。
この記事では中学校ではあまり詳しく習わない(おそらく習う時間があまりない)日本語と英語の違いについてお話ししました。
今回はonは「活動の舞台の上」という意味で使えるということを覚えておいてほしいです。